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今回のテーマは、庶民の味方食材【納豆】です。
納豆に様々な健康効果があることをご存知の方も多いことと思います。
特に、女性は更年期に入ると、今まで体を守ってくれていた女性ホルモンの分泌がなくなり、途端に不定愁訴症状が出てくるといいますね。
骨密度が低下して骨折をしてしまう人も多くなるらしく、骨密度の低下も女性ホルモンが関係しているとのことです。
中高年齢の大腿骨骨折に関する調査が行われ、骨折をした傾向として東北や北海道で低く、中部域で中くらい、関西以西で高いという結果となったとのことです。
この傾向から「西高東低」だそうで、食生活の違いの可能性がありそうだということだそうです。
また、女性ホルモンの働きに似通っていると言われているのが、大豆イソフラボンと言われていますが、実際には大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成分から体内で作り出すものらしく、エクオールという成分。
エクオールは大豆イソフラボンを摂っていても腸内環境が整っていないと作り出せないことがわかったそうです。
このエクオールを作れる人にも地域差があって、関西圏の人は関東圏の人より20%近く低いという結果が出ているそうです。
こような結果から、納豆を食べる食文化の違いがあるのでは?という指摘もあるようです。
目次
骨を勉強
〜ウィキペディアより引用
骨は、脊椎動物において骨格を構成する、リン酸カルシウムを多分に含んだ硬い組織。
特に軟骨などと明確に区別する場合には硬骨とも呼ばれる。
動物体内での骨の機能は多岐にわたり、体の保護や姿勢の維持、筋肉を用いた運動のほかに、栄養の貯蔵や、血球を産生する場としての役割も持っている。
ヒトの大人の体には、大小約206の骨があり(幼児で約270個)、それぞれに固有の名称が与えられている。
ヒトの体で最も大きな骨は大腿骨である。
主成分はリン酸カルシウムである。
そのため、骨形成にはカルシウム、リン、ビタミンDの摂取が不可欠である。
骨粗鬆症
〜ウィキペディアより引用
骨粗鬆症のほとんどは原発性(この場合発生原因が骨にあるということ)
閉経や老化に伴い骨密度が低下するタイプのもの。
エストロゲン低下が主な原因であるが、加齢に伴う腎機能の低下によって生じるビタミンDの産生低下も原因となる。
女性では閉経後骨粗鬆症が多く、更年期におけるエストロゲン分泌量の低下が原因となりほとんどの女性に骨密度低下が認められる。
妊娠に伴う骨粗鬆症も原発性骨粗鬆症の1つとして数えられ、母体のカルシウムが胎児に移行してしまうことが原因である。
高齢の男性ではテストステロン(男性ホルモン)量が減少するためエストロゲン量も減少し、骨密度の低下につながると考えられている。
男性では女性のように更年期で急速にエストロゲン産生量が低下して骨粗鬆症に陥るということはないが、加齢は骨量の減少要因の1つとなる。
男性でも骨密度の低下と血中エストロゲン量には相関があることも示されている
骨を丈夫にするにはカルシウムの摂取
骨の勉強のところでおわかりのように、骨形成にはカルシウム、リン、ビタミンDの摂取が不可欠なのです。
しかし、骨の材料になるカルシウムだけを摂っていても、摂取した材料が血となり骨とならなければ意味がありませんよね。
血となり骨となるために必要なものが、ビタミンDとビタミンK2です。
ビタミンD;カルシウムの吸収を高める役割
ビタミンK2;カルシウムを沈着を助ける役割
リンについては、普通の食事をしていれば不足することはなく、逆に摂り過ぎはカルシウムの吸収を阻害するとのことです。
従って、この3つの材料(カルシウム、ビタミンD、ビタミンK2)をバランスよく摂取して丈夫な骨を目指さなくてはなりません。
カルシウムの働き
吸収率は成人で20~30%とあまり高くないとのことです。
骨は約3ヶ月のサイクルで、骨形成(骨へのカルシウムなどの沈着)と骨吸収(骨からのカルシウムなどの溶出)を繰り返しているそうです。
成長期には形成量のほうが吸収量より多く骨量は増加、男性では50歳代から、女性では閉経後に、吸収量のほうが形成量を上回るため骨量が減少するそうです。
カルシウムは、骨や歯の主要な構成成分になるほか、細胞の分裂・分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進などに関与しているとのことです。
ということで、カルシウムは骨や歯に沈着してから、溶出していろいろな体の作用に使われる。
沈着量(摂取量)よりも溶出量(利用量)が上回ると骨量が減少するということですね。
カルシウムの摂取推奨量
1日の推奨摂取量;
年齢区分等 | 男性注1 | 女性注1 |
18~29歳 | 800mg | 650mg |
30~49歳 | 650mg | |
50歳以上 | 700mg | |
耐容上限量 | 2,500mg注2 |
注1;日本人の食事摂取基準(2015年版)では、国民栄養調査の摂取量、腸管からの吸収率、骨代謝(骨吸収と骨形成のバランス)、尿中排泄を考慮した値。
注2;カルシウムの過剰摂取により、高カルシウム血症など健康被害がみられるため、上限が設定されている。
カルシウム摂取量
平成27年国民健康・栄養調査におけるカルシウムの一般食品からの1日の摂取量は517.3mgで、年代別に見ても、全ての年代で推奨量に比べて摂取量が不足しています。
年齢区分 | 1日の摂取量 | 1日の摂取推奨量 |
40~49歳 | 456mg | 650mg |
50~59歳 | 496mg | 700mg |
60~69歳 | 560mg | |
70歳以上 | 567mg |
よく言われていますが、カルシウムの摂取量は不足しているようですね。骨を健康に保つためにも牛乳をもう一杯ですね。
カルシウムが多く含まれる食品例
食品群 | 食品名 | 摂取量 | カルシウム含有量 |
牛乳・乳製品 | 牛乳 | コップ1杯(200g) | 220mg |
ヨーグルト | 1パック(100g) | 120mg | |
プロセスチーズ | 1切れ(20g) | 126mg | |
野菜類 | 小松菜 | 1/4束(70g) | 119mg |
菜の花 | 1/4束(50g) | 80mg | |
水菜 | 1/4束(50g) | 105mg | |
切り干し大根 | 煮物1食分(15g) | 81mg | |
海藻 | ひじき | 煮物1食分(10g) | 140mg |
小魚 | さくらえび(素干し) | 大さじ1杯(5g) | 100mg |
ししゃも | 3尾(45g) | 149mg | |
豆類 | 木綿豆腐 | 約1/2丁(150g) | 180mg |
納豆 | 1パック(50g) | 45mg | |
厚揚げ | 1/2枚(100g) | 240mg |
ビタミンD
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ビタミンDは大きく分けて、ビタミンD2とビタミンD3に別れ、それぞれ
- ビタミンD2;植物性で、代表的な食品はしいたけやしめじなどのきのこ類
- ビタミンD3;動物性で、代表的な食品は肝油、レバー、いわし、かつお、さんま、ぶり、鮭などの魚類や卵黄
1日の摂取推奨量;5.5μg(18歳以上、男女共)
平成27年国民健康・栄養調査によると、日本人のビタミンDの平均摂取量は7.5㎍で、平均的には摂取の目安を満たしていると言えるそうです。
そのうち魚介類からの摂取5.8㎍と圧倒的に多く、全体の77.3%とのことです。
日本では、適度な日光のもとで通常の生活をしている場合、ビタミンDが不足することは少ないと考えられるそうです。
しかし、高齢者では、皮膚におけるビタミンD産生能力が低下することに加え、屋外での活動量減少により日光照射を受ける機会が減少する場合もあり、通常よりも多くのビタミンDを食事から摂取する必要があることが指摘されています。
日光浴(紫外線にあたる)をすれば、私たちの皮膚でも合成することができるとのことで、1日30分の日光浴がビタミンDの生産に必要と聞いたことがありますし、椎茸なども干すとビタミンDが増えるということも聞いたことがありますね。
ビタミンDについては不足を心配することはないようですね。
ビタミンK2
ビタミンKは天然のものでは2種類
- ビタミンK1 (フィロキノン);緑黄色野菜・海藻類・緑茶・植物油などに含まれる
- ビタミンK2(メナキノン);微生物によって産生される
一般にビタミンKというときには、フィロキノン、メナキノン-4(動物性)、メナキノン-7(納豆)を総称したものをいうそうです。
ビタミンKの働き
ビタミンKの主要な作用は、血液凝固に関与するもので、欠乏すると出血が止まりにくくなるそうです。
また、ビタミンKは丈夫な骨づくりにも不可欠で、骨のたんぱく質を活性化し、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促す作用があるそうです。
納豆に含まれるビタミンK2(メナキノン-7)は非常に優秀で、微量で効果を発揮すると言われています。
摂取量
日本人の食事摂取基準(2015年版)で、ビタミンKの成人の1日の摂取目安量は男女ともに150㎍ に設定されています。
ビタミンKは多量に摂取しても健康被害が見られないそうです。
平成27年国民健康・栄養調査における日本人のビタミンKの1日の平均の摂取量は242㎍(マイクログラム)で食品群別でみると、野菜(132.8㎍)と豆類(61.4㎍)で80.2%を摂取していました。
ビタミンKについても摂取量に心配ないようです。
留意事項
血栓を防ぐためのワ-ファリンという薬を服用している人の場合、ビタミンKを多く含む納豆、ブロッコリー、ほうれん草などの食品を摂取すると薬の作用が弱まることから、摂取を制限されることがあります。
既にビタミンK2は、1995年から骨粗鬆症の治療薬として利用されているとのことです。
良質なビタミンK2(メナキノン-7)の摂取は、健やかな骨を保つ秘訣だということです。
山里暮らしに骨の健康は最重要です
山里暮らしは、なんでも自分でやらなければならないので、骨に限らず心身ともに健康でなければなりません。
しかし、ここまで調べてきて、どうもカルシウム量が足りていないようです。
骨の形成に重要な材料の摂取状況
カルシウム;カルシウムが多く含まれる食品例を参考に算出してみたところ、550mgしか摂取しておらず、あと牛乳一杯分不足しているようです。
ビタミンD;日頃は畑作業やら薪作業やらで屋外仕事なので、日光には十分にあたっており、該当する食材も食べていると感じられるので、◯です。
ビタミンK2;私は納豆に関しては毎日食べていますので問題ありませんが、山の神が関西出身であまり好んで食べないので、その他の食品からの摂取が必要ですね。
まとめ
- 納豆には、骨の健康に重要なビタミンK2(メナキノン-7)が含まれ、これは微量でも効果を発揮する。
- 納豆を食べていると腸内環境が整えられて、含まれている大豆イソフラボンからエクオールなる成分を産生、これが女性ホルモン様の働きをする。
- 骨の主成分はカルシウムで、それを吸収、沈着するビタミンが、ビタミンDとビタミンK。
- カルシウムは全世代で摂取量不足なので、努めて取る必要がある。
毎日食べている納豆が、このような素晴らしいものだと何か得をしたような気になります。
しかし、カルシウムが不足しているんですねぇ。
そういえばよく言われていたようだったなと思い出しました。
骨は体の土台です、しっかりとケアしなくてはいけませんね。
毎日、牛乳一杯を飲むように心がけたいと思います。
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