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人生の三分の一は寝ている時間と言われていました。
ようするに8時間睡眠ということですね。
現代人は睡眠時間が短くなってきているそうです。
平均睡眠時間が6時間未満の人の割合が増加傾向にあり、睡眠の質に問題を感じている人が多くなっているとか。
その結果なのか、日中に眠気に襲われる人も多いという結果だそうです。
ですが、眠りを研究されている先生によると、人間の体内時計で1日に2回眠気のピークが来ることがわかっているそうです。
一回は夜中の2時〜4時、もう一回は昼の2時〜4時だそうです。
お昼を食べた後に眠気がくると、「腹の皮膨れると目の皮たるむ」などと言ったりしませんでしたか?
ということは、このことわざみたいなものは洒落みたいなものだったんですね。
世の中には、夜間の睡眠時間が短くても、バリバリ仕事をしている人もいるようです。
そんな人たちは、昼寝(仮眠)を有効に取り入れているらしい?ですよ。
昼寝について
昼寝の効果
NASA(アメリカ航空宇宙局)が、宇宙飛行士の睡眠について行った実験だそうですが、
この実験によると、昼に26分間の仮眠をとった結果、認知能力が34%上昇し、注意力も54%上がったということです。
また、グーグルやアップル、マイクロソフトも仮眠を推奨しているそうです。
これらはすべて、仮眠によって生産性や正確性が向上するからに他なりません。
昼間の眠気は、脳の疲れの表れだそうです。
脳機能が低下しているために、斬新なアイデアや自由な発想が生まれにくくなる。
これらのことが昼寝をすることで解消されるとのことです。
昼寝にはすごい効果が隠されているようです。
昼寝は短時間がオススメ
昼寝にも段階がある
睡眠段階1;うとうとした状態
睡眠段階2;息遣いが規則正しくなる段階で,比較的浅い睡眠段階(眠り始めてから5~10分程度)
睡眠段階3;眠り始めて20分〜より深い段階
睡眠段階4;30分〜の最も深い段階
睡眠段階3と4の最中には,大きくて緩やかな波形である徐波(デルタ波)が出現するということです。(デルタ波は深い睡眠状態を表すそうです。)
昼寝は長く寝てはいけない
徐波睡眠の出現時間は,1日の中でおおよそ決まっているとのことなので、日中に徐波睡眠をしてしまうと、夜の徐波睡眠が少なくなるそうです。
昼寝をすると夜眠れなくなるというのは,このように昼寝時間が長すぎて肝心の夜の睡眠時に深い睡眠である徐波睡眠が減ってしまうことに原因があるということなんですね。
また,長時間の昼寝をとると,目覚めたときに睡眠慣性というものが働いて、目覚めたとき気分が悪かったり,疲労感が残ったりするということです。
従って、昼寝は時間を短くすることが必要で、 15~20分間程度の短い昼寝であれば徐波睡眠は出現しないので,オススメだということです。
昼寝はいつ取るのがいいのか
午後の一番眠い時間帯に昼寝をとることが良いそうです。
しかし、昼間働いている人や,授業のある学生さんにとっては,このような時間帯に眠ることは許されません。
そこで,昼寝をとる時間の余裕がある昼休みに20分間の昼寝をとった場合を調べたところ,作業成績の改善効果はなかったが,午後の眠気を改善する効果があることがわったということです。
一番眠くなる昼の2時〜4時に寝られれば、脳が活性化されて色々なことがテキパキとできるのかもしれませんが、昼休みの昼寝でも午後の睡魔撃退にはなると言うことですね。
当然と言えば当然の結果でしょうか。
畑作業でも応用しましょう
畑作業では、今日はこれをやってしまおうというように考えて取り組むことが多いですから、ついつい、長時間にわたって作業を続けることも多いですね。
しかし、農業機械を使っての作業ともなれば、ちょっとした不注意が大事故につながりかねません。
そこで、注意力を回復させたり、生産性を向上させる目的を持って、積極的に昼寝を導入するのはいかがでしょうか?
なかなか、昼の2時頃に休みを入れるのも中途半端で難しそうなのは承知していますが、取り入れてみたら、休んだのに効率は上がったという結果が出るかもしれません。
ですが、やっぱり効率より安全第一、疲れたら昼寝よりも、疲れる前に昼寝をしてみませんか?
昼寝のリスク
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65歳以上の高齢者の昼寝の効果として、
- 毎日30分の昼寝をとると,夜間睡眠も良好になる。
- 昼寝の最中には血圧が低下する。
- 高血圧や虚血性心疾患の予防に役立つという報告もある。
と言う昼寝の効果がある一方、リスクも報告されていると言うことです。
中高年者の昼寝のリスク
睡眠から起床する際には交感神経系の活動が急激に亢進すると言われています。
交感神経は、活動するために血圧を上昇させるので、中高年齢ともなると体に問題が発生することもあります。
午前中に多発する脳梗塞や心筋梗塞が、昼寝から目覚めたときにも発生する可能性があることも指摘されているそうです。
高齢者における昼寝の習慣と死亡危険率
昼寝の習慣のない高齢者(65歳以上)との比較を調査した結果があるそうです。
- 1時間以上の昼寝を習慣的にとっている高齢者;死亡の危険率が3倍
- 2時間以上の昼寝をとっている高齢者;死亡の危険率が14倍
いずれも、長い昼寝は害があることを示しているようです。
昼寝の習慣があっても,その昼寝が1時間以内の高齢者の場合には,死亡危険率は昼寝をとらない高齢者と差はなくなるそうです。
昼寝の時間とアルツハイマー型痴呆発生の危険率
昼寝の習慣のない高齢者(65歳以上)との比較を調査した結果があるそうです。
- 1時間以上の昼寝を習慣的にとっている高齢者;危険率は2倍以上に増加
長い昼寝はアルツハイマー型痴呆症にも影響があるようです。
昼寝の時間が30分以内であればアルツハイマー型痴呆発生の危険率は5分の1まで低下することも報告されているそうです。
このような結果からも、昼寝の時間は30分以内がいいと言われるのですね。
自己覚醒法
昼寝から目覚めた直後におこる交感神経系活動の急激な亢進を低減する方策として、自己覚醒法という方法が紹介されていました。
睡眠から覚醒するときには,自律神経系の活動が急激に高まることが知られているそうです。
昼寝から目覚めるときも,このような変化が起こるので,体への負担を少なくするためには,起床する前から徐々に覚醒への準備を行うよう睡眠をコントロールする方法が必要となるとのことです。
このような方法に自己覚醒法があるそうです。
やり方は、昼寝をする前に「◯◯分(例えば20分)で起きよう」と思って寝ることだそうです。えっそんなんで起きられるの??と思いますよね。
朝早起きするときも、同じようにしたりしませんか?やり慣れていない方は少し訓練が必要ということです。
睡眠慣性も低減
寝起きが辛くなったり、気持ち悪くなったりしては何のために昼寝したのかわかりません。短い時間の昼寝なら睡眠慣性も弱くなるようですが、さらにカフェインの効果も取り入れると完璧のようです。
短い昼寝に入る前に、コーヒー(甘みのないもの)を飲んで、自己覚醒法で15分〜30分後に起きると、ちょうどよくコーヒーに含まれるカフェインの効果が現れ、覚醒作用が働いて睡眠慣性を低減することができるということです。
これだけ対策すれば、自律神経も緩やかに働いて、且つ睡眠慣性も低減されるので眠気もすっきり、午後もバリバリと働けますね。*\(^o^)/*
まとめ
- 眠気には1日2回のピークがある。
- 昼間の眠気は脳の疲れ。
- 午後の眠気のピークに昼寝をすると覚醒後は頭の働きが良くなる。(脳機能の活性化)
- 昼寝の時間のオススメはおおよそ15分〜30分程度。
- 長すぎる昼寝は百害あって一利なし。(命に関わるリスクがあることもある。)
- 自己覚醒法をすることで、自律神経系の活動が急激に高まることを抑制できる。
- 昼寝前にコーヒーを飲むことで起床時の睡眠慣性を低減、眠気もすっきり。
- 畑作業にも昼寝を取り入れれば、安全作業と効率が高まるかもしれません。
たかが昼寝、されど昼寝、奥が深くて、ちょっと危ないものなんですねー。
よく聞いてはいた昼寝の時間にはこんな理由があったとは、びっくりしました。
NASAを始め有名な企業でも、パフォーマンスを発揮させるためには昼寝に注目しているんですね。
昼寝を上手に取り入れれば、あっと驚く発想が生まれるかもしれませんね。
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