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さつまいもを栽培して4年ほどです。
昨年は、まだ芋が大きくもなっていない8月に猪に掘り返されてほぼ全滅でした。
わずかばかり残ったベニアズマだったのですが、収穫してすぐに食べて、あまり美味しくなかったのを猪のせいにしていました。
そして、収穫したものは納屋の中に入れておいたのですが、長期に渡り美味しく食べられてはいませんでした。
この記事を書くにあたり、いろいろ勉強させていただきやっとわかった次第です。
全く勉強不足でさつまいもに謝らないといけません、すみませんでした。
さつまいもを知る
概要
原産地;メキシコを中心とする熱帯アメリカ。暖かいというか暑い地方の出身なんですね。
日本へは;1600年ごろに中国から沖縄を経由して鹿児島に伝えられる。
日本の主要生産地;
鹿児島県、茨城県、千葉県、宮崎県、静岡県他。全国の生産量81万トンのうち、鹿児島県がダントツで40万トンの収穫(H18)
特性
さつまいもとは〜ウィキペディアより
ヒルガオ科サツマイモ属の植物。あるいはその食用部分である塊根(養分を蓄えている肥大した根)。
サツマイモは繁殖能力が高く窒素固定細菌パントエア・アグロメランス などとの共生により窒素固定が行えるため痩せた土地でも育つ。従って、初心者でも比較的育てやすく、江戸時代以降飢饉対策として広く栽培されている。
生育適温;22℃〜25℃
根が芋になる;苗の切り口付近から出る細い根(吸収根)と葉柄の脇から出る太い根(不定根)がある。不定根が太ったものが芋となる。
種類
代表的な種類と特徴
品 種 | 特 徴 |
金時(紅赤) | つるぼけして作りにくいが、皮の色や形がきれいで味がよい。 |
ベニアズマ | 甘みが強く、味がよいので、高系とともに全国的によく作られている。 |
高系 | ネコブセンチュウには弱いが作りやすいので、全国的につくられている。 |
ベニハヤト | カロテンやビタミンCが多い。色が綺麗なので、スナック菓子用に人気。 |
サツマヒカリ | 甘みが少なくあっさりした味で、貯蔵がきく。油で揚げる、こし餡など加工用。 |
コガネセンガン | 多収で、でんぷんや焼酎をつくるのに使われる。かりんとう、イモ飴にも。 |
収穫
収穫は苗を植え付けておよそ120日を目安にして、試し堀をします。
大きく育っていれば全体を掘り上げます。
まだ小さい場合には、まだ寒くならないようなら半月ほど待って掘り上げ、もうすでに寒くなってきているようなら、諦めて掘り上げるのか判断します。
葉の枯れ具合も参考になりますが、
関東に代表される北方型と言われるものは収穫期にも茎葉の黄変、落葉は少ないとのことなので、植え付けからの日数と試し堀による確認が良いのではと思われます。
一方、九州や四国に代表される南方型と言われるものは茎葉が黄変して落葉枯死するまで肥大を続け、でん粉歩留まりの最高は10月下旬~11月上旬となるということです。
保存
収穫したものは熟成をする必要があり、収穫時点では、さつまいものデンプンが糖質に変わっていないので、すぐに食べても”あれっ”ということになります。(私がいつも思っていました。)
沢山収穫されたものは、長期保存に向けて対策をすることで来春まで楽しめるということです。
まずは熟成ですが、最低でも2週間から1ヶ月は必要ということです。
また、収穫したてのものはつるから芋が切り離されているはずなので、芋に切り口がある状態です。
このままだと、傷口からウィルスや菌の侵入によって腐れる可能性が高まります。
そこで、この切り口を保護して長期貯蔵ができるようにする目的で「キュアリング」なることを行うそうです。
キュアリングとは〜さつまいもMiNi白書より
いもの傷口や表皮の下にコルク層をつくり、傷を治して病菌の侵入を防ぎ、長く貯蔵する方法で、コルク層の形成により病害抵抗性が増し、地下穴式貯蔵に比較して腐敗が少なく、商品性が向上する。掘取り直後の新鮮なものが呼吸熱や水分の発散が大きく、温度、湿度を保持しやすくコルク層の形成が早い。
と言うことなのですが、処理条件が「温度30℃、湿度100%で100時間を維持」する、の基準をクリアすることは家庭菜園レベルでは難しいと思われます。
しかし、売り物にするのでなければ、ある程度コルク化させて腐れる可能性を少しでも低下できれば長期に渡って収穫物を美味しく楽しめるのではないかと思います。
その他にも、貯蔵適温は13~15℃、湿度が80~90%と言うことなので、まず冷蔵庫での保存は不適になります。
また、納屋などの外気温と同じような温度になるところも不適です。
少量であれば冷蔵庫の上がいいそうですが、もう少し収穫できそうな気がしていますので(笑)ちょっと考えます。
菜園さつまいもの場合
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これから収穫となりますので、結果は、またの機会に報告させていただきます。
品種;鳴門金時(ウィルスフリー苗)
苗植え付け;6/9
収穫予定日;10/9
収穫後、簡易的なキュアリングを検討中です。
収穫かごをトンネルに入れて農業用ビニルをかけ、中に濡らした新聞などを置いて日中加温する。程度のことを考えています。夜中は無理ですね。
その後は低温熟成を1ヶ月予定します。11月中なら13℃以上を確保することも難しくないと思われますので作業場にでも入れておきます。
冬も本番ともなれば、朝の室温が10℃を割り込み、5℃という日も多いので、保温に重点をおくつもりです。
まとめ
- さつまいもは収穫後熟成が必要。熟成をしないと甘くならない。
- 長期に貯蔵するためには、収穫直後のキュアリングが重要。
- 貯蔵中の温度湿度にも注意が必要。貯蔵適温13℃〜15℃、湿度80~90%(寒ければ萎び、暑ければ腐る)
- なので、冷蔵庫に保管するのはNG
記事にも書きましたが、さつまいもは手間がかからず、初心者でも栽培が出来るのでやってはいましたが、ほとんど見よう見まねで、獣に横取りされない対策ばかり(これも重要です)に重点を置き肝心の食味や保存がおろそかになっていました。
今回、やっとさつまいもを美味しく長期に食べることを勉強することができました。
次の機会には、今回の実績を楽しく報告させていただきます。ご期待の程!
今年の収穫顛末はこちら
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