スポンサーリンク
お月見シーズン到来ですが、中秋の名月のことを、別名「芋名月」と呼ぶそうです。
その年に収穫された里芋をお供えして月を愛でる収穫祭のような性格もあるようです。
何れにしても十五夜の満月を愛でることに変わりはないのですが、別名の方は、収穫時期の問題があってこの時期に供えられたのかと疑問を持つ人もおられるのではないでしょうか。
今年の中秋の名月は9月24日ですが、里芋の収穫時期は早生品種を除けば10月から11月ではないでしょうか?
それとも、その地で収穫されたものではなく、形だけの収穫祭なんでしょうか?
その昔から延々と行ってきているのでしょうから、間違いはないんでしょうけれど、何か腑に落ちないので少し調べてみました。
目次
芋名月の日の新暦は?
旧暦の8月15日が新暦の何日になるか、過去に遡り2000年以降で調べてみました。
旧暦の8月15日 | 新暦 |
2018 | 9月24日 |
2017 | 10月4日 |
2016 | 9月15日 |
2015 | 9月27日 |
2014 | 9月8日 |
2013 | 9月19日 |
2012 | 9月30日 |
2011 | 9月12日 |
2010 | 9月22日 |
2009 | 10月3日 |
2008 | 9月14日 |
2007 | 9月25日 |
2006 | 10月6日 |
2005 | 9月18日 |
2004 | 9月28日 |
2003 | 9月11日 |
2002 | 9月21日 |
2001 | 10月1日 |
2000 | 9月12日 |
2000年以降で調べた結果、10月初旬が4日あった他は9月で、9月の初旬なんていう日もありました。
19年間で旧暦の8月15日が新暦の何日なのかのまとめ
まとめ区分 | 旬の日数 | 出現割合(%) | |
9月初旬 | 1日 | 1/19 | 5 |
9月中旬 | 8日 | 8/19 | 42 |
9月下旬 | 6日 | 6/19 | 32 |
10月初旬 | 4日 | 4/19 | 21 |
この結果から、9月中、下旬が74%で多いことがわかりました。
しかし、9月初旬になることもあることを考えると、その頃には里芋が収穫されていなければなりません。
収穫時期について
スポンサーリンク
9月初旬で里芋が収穫できるところがあるのか調べてみました。
栽培場所による違い
日本列島は南北に長く、野菜の栽培についても、寒冷地、中間地、暖地と区分されています。
基本的に暖地では植え付けが早くできるので、収穫も早くなり、寒冷地では植え付けが遅くなるので、収穫も遅くなります。
暖地であれば早い収穫が可能ですね。
品種による違い
また、品種によっても収穫時期が違います。
代表的な品種の収穫時期
早生品種;石川早生 8月から9月収穫 大阪発祥の芋
普通種;土垂れ 10月から12月収穫 関東発祥の芋
早生品種なら早い収穫が可能ですね。
暖地で且つ早生品種なら8月に収穫することが可能なようです。
さらに、ちょっと面白い情報を見つけました。
中秋の名月(十五夜)が豆名月、後の月(十三夜)が芋名月の地方がある
東北山形では、枝豆の収穫終わりになる9月が豆名月、里芋が収穫される10月が芋名月となっているそうです。逆ですね。
イベントも開催されているようで、和製ハロウィンのように、子供達が「豆っ子煮えたかわ?」と言って家々を練り歩いて、枝豆やお菓子をもらい歩く風習があるそうです。(豆名月の時は”豆”、芋名月の時は”芋”かな?)
ちなみに確認はできませんでしたが、秋田県角館、新潟県下越地方でも同様に、芋名月と豆名月の日が逆転している地方があるようです。
まとめ
- 石川早生を代表とする早生品種は中秋の名月には出回っている。
- 普通種の代表である土垂れは10月以降の収穫。
- 中秋の名月が9月初旬の時もあったが、早生品種で十分に間に合う。
ちょっともやもやした物がすっきりしました。
自分でも家庭菜園で里芋を栽培したりしているので、芋名月が9月で収穫できてるの?と疑問に思っていました。確か、土垂れでした。
南北に長い日本列島ですから、うまいこと調達ができるのですね。
ですが、やはり地のものでお祝いをすることにこだわる人たちもおられるようです。
その上で、豆と芋を入れ替えるなんて、なかなか素晴らしい発想です。
収穫祭を兼ねるような行事であるなら、形だけ行えば良しとするのではなく、それぞれの地方でその時期に採れたものを供えて行わなければ意味がないのではないでしょうか。
それぞれの地方でも、多分その時期に採れたものを供えて月見をしていたんだろうなということが想像できました。
いつの間にか地方が一緒くたにされて、多分、大都市圏の昔の風習だけが残ったのかな?と思いました。
こちらもどうぞ
スポンサーリンク