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寒くなるとニュースでよく耳にするのがノロウイルスが原因の食中毒です。
また、「柿が赤くなると医者が青くなる」という諺もあります。
柿には医者いらずになるほどの効能が隠されているということです。
その柿から抽出した成分が、様々なウイルスを不活化する能力があるということです。
ノロウイルスとは
主に冬場に発生する感染症で、2枚貝の生食が原因と言われていました。
かく言う私も、牡蠣のむき身を生食して感染したクチです。
ウイルスの原因食材を食べてしまえばもちろん発症するわけですが、このウイルスが怖いのは、2次感染です。
感染者の吐瀉物、排泄物を掃除したりする際に手指につくなどしたもので経口感染、箸、スプーンの使い回しでも経口感染、感染者の汚物を片付けないと、乾燥してウイルスが空気中に漂い、吸入して感染という様々なケースが考えられます。
以下、首相官邸ページよりの引用です。
年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものですが、うち約7割は11月~2月に発生しており、この時期の感染性胃腸炎の集団発生例の多くはノロウイルスによると考えられます。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛、微熱などを起こします。ノロウイルスは、感染力が強く、大規模な食中毒など集団発生を起こしやすいため、注意が必要です。
特に子どもや高齢者は重篤化することがありますので特にご注意ください。
また、ノロウイルスにはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られるので、予防対策を徹底しましょう。https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/noro.html
このようにノロウイルスにはワクチンがないので、感染した場合には直接ウイルスを抑えることができないのです。
柿渋はこのノロウイルスを完全に不活化できることが確認されており、すでに柿渋抽出物配合の「ノロエース」という消毒剤が開発されて、自然由来のもので予防することが可能になってきています。
すでに、レストランや居酒屋などの大規模な厨房、食品加工工場で用いられているということです。
不活化;細菌を殺すのは殺菌ですが、ウイルスは菌ではないので殺す=活性化しなくなるの意で 不活化と呼ぶそうです。
柿渋とは
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柿ポリフェノールである柿タンニンの含量が一番多くなる8月下旬頃から9月初旬頃に採取した青柿だけで作られる液体です。
柿渋の成分
柿だけではなく、植物はポリフェノールを含有していますが、特に柿渋は主成分がタンニンであり、青柿は病害虫や強い紫外線から身を守るように夏に向けてタンニンを作り貯めこむそうです。
このタンニンはポリフェノールの一種で、柿タンニンはその中でも最強のポリフェノールとも言われるようです。
柿渋の効能
柿タンニンは、すべてのウイルスで不活化することが確認されているとのことです。
特に、数あるポリフェノールや食品添加物の中で、唯一柿渋が強い抗ノロウイルス活性を示したということです。
ノロウイルスを始め、鳥インフルエンザウイルス、口蹄疫ウイルス、豚流行性下痢ウイルスの予防に有効ということで、手洗いや、流行地への出入りの際の器具の消毒などにも使えるということです。
渋柿エキスはノロウイルスのみな らず,インフルエンザウイルスやヘルペスウイルスなど少 なくとも 12 種の異なるウイルスに対して抗ウイルス作用 を示すことが明らかにされた 。以上の結果は,カキタン ニンが様々なウイルス疾患に対するオールマイティーな抗 ウイルス剤として応用できる可能性を示唆している。
広島大学大学院生物圏科学研究科 教授 島 本 整
「日本文化に根付いた柿渋の化学」より引用させていただきました。
柿渋のその他の利用法
- 防腐や防水のための塗料;木材、和傘、クラフト品
- 消臭効果のある柿渋石鹸;加齢臭や靴の消臭
- ポリフェノール効果;飲用して血液サラサラ効果、うがいに。
- 抗菌、解毒作用;虫刺され、火傷やあかぎれにぬる。
- たんぱく質凝集作用;清酒の滓下げ、食品添加物(柿渋ラーメン、煮溶けしにくい餅)
まとめ
- 柿渋は自然の産物である青柿から抽出された液体。
- この柿渋には主成分に柿タンニンと呼ばれるポリフェノールがあって、最強のポリフェノールとも言われる。
- 柿タンニンはすべてのウイルスを不活化させる。
- 冬場に流行するノロウイルスの予防に効果があり、自然由来のもので安心して使える。
ちょうど青柿がぶら下がる時期ですね。
今年は柿渋作りに挑戦してみるのも面白いかもしれませんよ。
カビが発生しますのでくれぐれもご用心!
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