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畑をやり始めると、土を作らなければいけないとよく聞きます。
土を作る?何のこと??
じゃないでしょうか?
土ならここにあるじゃないかと思いますよね。
確かに、地面としての土はどこにでもあるのですが、野菜を作るための土になっているかというとそうなっていないということなのです。
野菜が育てられる土になっているところが使えるのなら、すぐに始められますが、野菜が育つのに必要な性能が足りないと満足に育たないのです。
野菜作りの土台となる土作りを勉強してみました。
土の誕生
土の最初の一歩は、地球が誕生した時に発生した岩石を元に、さまざまな風化作用によって砕けてきたものが始まりと言われています。
第1段階、物理的風化;温熱作用や凍結融解作用などによる風化。 第2段階、化学的風化;水の作用による岩石の成分が抽出されることによる風化。 第3段階、生物的風化;バクテリアなどの分泌物による風化。
そのうちに植物が誕生し、その有機物を餌にする動物や微生物が活発に活動し始めると、その動植物の分泌物や排泄物などの有機物がたまり、黒い「腐食」と呼ばれる物質ができるということです。
腐食は水分をよく含み、植物の栄養となる成分を蓄える力を持つ重要な物質。
この腐食の層が積み重なったものがいわゆる土と呼ばれるものなのだそうです。
ということは、土とは植物が成長するためになくてはならない物質で、その実態は腐食であると言っていいと思われます。
畑の土はどうなのか?
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自分の畑に腐食なんてあるのかいな?と思いますが、山から持ってきた岩ガレばかりのものではどうしようもありませんが、実際畑にしようとしている場所なら雑草が生え放題になっているのではないですか?
そんな場所なら、その土を掘ってみると黒い色をした土があれば、それが土と言って良い腐食となると思われます。
特に何年にも渡って雑草の繁茂を繰り返していた場所なら、有機物の堆積も繰り返されているわけですので、その雑草が土中から引き揚げた成分が地上部分に積もり重なってきているわけです。
しかし、野菜を栽培できる深さを確保しようとすると、それを待っているうちに自分が天に召されてしまいます。
そこで、人工的に有機物をたくさん投入してやり、土壌微生物たちの力を借りて腐食化を図ることが必要になるわけです。
土壌微生物を増やして腐食を作る
野菜を育てる土とは腐食であるということ、腐食を作るには有機物と土壌微生物がポイントになるということで、これはまさに土壌の団粒化に他ならないわけです。
ただ、有機物の分解にも土壌微生物たちに活躍してもらわなけれなりませんが、ここでも「チッソ飢餓」問題が浮上するのです。
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関連ページを読んでいただくと、単純ではなさそうだということがお分かりいただけたことと思います。
チッソ飢餓が起きるとか起きないとか、色々なケースによって違うようです。
例えば、有機物の中で非常に分解の遅い”おがくず”ですが、キノコ栽培の培地として使われた後のものは適度に分解が進んで、なおかつキノコの菌糸が生きており、さらに分解が進んでゆくことでチッソ飢餓が起きないと言われているようです。
そして、このキノコ廃菌床は、土壌微生物の餌として長期的な効果があり、腐食も地力も増大することがわかってきているそうです。
また、チッソ飢餓を起こさないように、有機物を土に混ぜ込まないで、自然の落ち葉が堆積するように積み重ねると良いと言う人もおられます。
なかなか難しくなる部分なので、実践される場合には慎重にする必要がありそうです。
まとめ
- 植物を育てる土とは腐食のことである。
- 腐食とは岩石が風化した物質に、動植物の排泄物や分泌物が有機物として作用した結果生まれたもの。
- 腐食は植物の栄養となる成分を蓄える重要な物質。
- 腐食を作ることが土を育てる(作る)ことになる。
- 腐食を作るには有機物を投入し土壌微生物による分解が必要。
- 畑への有機物の投入はチッソ飢餓の問題もあり、慎重に行う必要がある。
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