畑で美味い野菜を収穫する土作り、鍵は土壌微生物だった!

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家庭菜園をやって落ち葉堆肥を入れたのはここ3年ほどです。

堆肥と言ってもボロボロになってはいても材料の姿形は残っていることがほとんどですが、1年も経つと耕しても姿形がなくなっています。

土壌微生物たちが分解をしてくれて無機物に返してくれたようです。

粘土でベタベタだった土がさらさらになったわけではありませんが、心なしか耕しやすくなってきています。

作物が必要とする肥料

肥料の3大要素;窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)

よく化成肥料でこれの割合を表示してますね。N:P:K=8:8:8/15:15:15なんかが一般的です。

窒素は葉肥(はごえ)とも言われていて植物の肝心要、光合成をする幹、枝葉の成長に欠かせない要素と言われています。

リン酸は実肥(みごえ)と言われていて実をつけるものには欠かせない要素と言われています。トマト

カリは根肥(ねごえ)とも言われていて、植物の土台となる根を丈夫にする要素と言われています。

肥料の吸収

作物に与える肥料には、無機物から学合した成分を混合した化成肥料と、米ぬかや油かす・骨粉など植物や動物由来の原料で作られた有機質肥料に分けられます。

一般的に化成肥料には即効性や緩効性の製品などがあり、一方有機質肥料遅効性と言われています。

化成肥料で植物がすぐに吸収できる状態になっている液体肥料などはその最たるものです。

一方有機質肥料は、そのままでは植物は吸収できないため、肥料を散布した後土壌中の微生物の働きによって変換されてから効果が現れるので、植物が吸収できる状態になるまでに時間を要し、徐々に効力が出てきます。そのため遅効性と言われています。

化学肥料や農薬の過剰散布が畑の土を疲れさせている?

畑多ければいいだろうと肥料や農薬を毎年蒔いていった結果、残留や蓄積の傾向が強まり土壌微生物の量や活性が低下している農地が多くあるそうです。

化学合成されたものを使っていれば、有機物など入れなくとも収穫できるため、そういう土地は土中の有機物量が少なくなってきているそうです。

土中に有機物量が低下すると、それを餌にしている土壌微生物が沈黙するため土の団粒構造が失われ良質な野菜が多く収穫できなくなると言われています。

植物の生育に必要なのは土壌の構造

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植物が育つためには、

  1. 土台となる根がしっかりと張れること。
  2. 光合成をするための陽当たりがその植物に適していること。
  3. 風通しが良いこと。
  4. 通気性や水はけが良いこと。
  5. 保水性があること。

などが必要となります。

この中で、4と5は相反するような感じですが、これを実現させるのが土の団粒構造と言われています。

団粒化とは

土の粒子と植物破片、腐食、陽イオンを細菌が出す粘物質と言われるもので結びついたミクロ団粒と言われるものと、ミクロ団粒が集合したマクロ団粒と言われるもので構成される土の状態のことと言われています。

団粒化することにより、土壌中に水、空気、養分が蓄えられ透水性も向上すると言われています。

団粒化には有機物及び微生物からの粘物質が重要な役割を果たすと言われていまます。

土壌微生物が多いと土壌の団粒化が進み水はけ水もちが良くなり肥料がしっかりと効くようになると言われています。

そして、微生物相が豊かになると連作障害が起こりにくくなると言われます。

実際に土が良くなったと感じる畑では土が固まりにくくなって扱いやすいです。

微生物を安定して増やすには

微生物の餌は炭素といわれており、炭素を含む有機物が入った畑の土には微生物が多いことになります。

しかし、有機物の種類によって微生物よる分解速度が違い、それは炭化率(C/N)によってある程度区分けされているようです。

  1. 柔らかいもの(C/N=10以下、魚カス、油カスなど)はすぐに分解を終わってしまい団粒はできない。
  2. 中位くらいの硬さのもの(C/N=20〜30、米ぬか、コーヒーカスなど)は微生物が一気に増えて団粒化も進むが、硬いものよりも持ちが悪く団粒が長続きしない
  3. 硬いもの(C/N=50以上、イナワラ、モミガラ、剪定枝など)はゆっくり分解されるので団粒が長持ちする。ただ、硬いものは初めに微生物が増えにくいため、初めは中くらいの硬さのものと組み合わせることが大事だという。

畑としてのC/N(炭素/窒素)比は10〜20の間に置くことが微生物を安定的に増やす要素とのことです。

現実には

このように書いてきましたが、それなら硬い有機物を米ぬかに混ぜてすぐに作付け、と言う訳にはいかないようです。

ここで紹介した内容は椎茸廃菌床という椎茸菌が生きている状況であればという前提で成り立っています。

なので、いきなりこれをやってしまうと、いわゆるチッソ飢餓という現象になって生育不良になる可能性も高いようです。

チッソ飢餓;有機物を土中に混入した時、土壌中の微生物が分解を始めるとその微生物が
活動することでチッソを使ってしまうため、植物が使うチッソが減ってしまい生育不良などを
起こすこと。なので、一般的には土中に混入させる有機物はC/N比を20〜30の堆肥化した
ものが推奨されている。

しかし、現実にモミガラを毎年大量投入している農家さんがいて、良質の野菜を育てているケースもあって、一概には言えない状況のようです。

なぜチッソ飢餓が起きないのかを考察された方は、硬いモミガラはいきなり分解されないので微生物が消費するチッソも多くならないというものでした。なので、作物のチッソが不足しないとのことです。

そして、有機物投入による土壌改良は、2年3年と慎重に様子を確認しながらでないと難しそうです。

小規模の家庭菜園なら、一部を区切って実際にやってみるのも面白いかもしれません。

【参考】土壌微生物の多様性、活性値を調査した結果

完熟堆肥は混ぜ込んでも値に変化は出ず(土壌微生物に変化が起きない)、椎茸の廃菌床を混ぜ込んだものでは値が上昇した(土壌微生物が多くなったり活性化した)とのことです。

完熟堆肥には堆肥化の過程で未分解の物質がなくなっているため微生物の餌となりえなかったとのことです。完熟堆肥は水はけはよくしても土壌微生物に対しては何の効果もないということのようです。

難しい話ですね。

一生懸命に落ち葉腐葉土を1年もかけて作って混ぜ込んでるんですけど、土壌微生物を増やしたり、活性化したりに役立っていると思いたいですね。

自然の森林を考えると、人が何をしなくとも植物が立派に育っています。人が手を入れる必要はないのではないかと思います。

自然農法というものがあるそうです。非常に興味を持っていて、また別の機会に記事にしたいと思います。

まとめ

当然と言えば当然ですが、作物の生育、収穫、品質の改善とは良い土作りにあると言えそうです。土を持つ手

  1. 土の中の微生物に良質の餌を与えること。
  2. C/N比バランスのとれた良質な堆肥、有機資材を使うこと。
  3. 農薬、化学肥料を使わないか低減させること。
  4. 硬い有機質資材の投入はお試し区画から慎重に実践することをお勧めします。

これの実践はかなり大変なことだと想像します。

しかし、これができている人がいる以上やってみたいと思わざるをえません。

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