本当の「暮らし易さ」とは?

水田の風景ここのところ寒暖の差が大きくて大変ですが、お元気でお過ごしでしょうか?

さて、今日は、高齢化の進んでいる中での「暮らし易さ」について、最近私が思うことをちょっと書いてみたいと思います。

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街と田舎の交通事情

私は富山に越してくる迄は便利な「街暮らし組」でした。街に暮らしていれば公共交通機関が5分~10分毎に走り、乗継の時間なんて深く考えなくてもすみます。今でこそ車が一家に一台…、若い人は早いうちに免許と車を持つことも多くなりましたが、私の若い頃は必ずしも免許を持つ人ばかりでもなかったし、免許を取っても、結局日常は公共交通機関での移動が多く、車に乗るのはOFFの日だけのホリデイドライバーや、駐車場や維持費・車に乗る頻度を考え車を持たないペーパードライバーも少なくなかったです。高齢者の特に女性は免許を持たない人も多いかもしれません。私も、田舎の方へ出かけたくなり、田舎暮らしを少し考えたりするようになってから免許を取ったクチです。

ですが、此処ではそういう訳にはいきません。中心地以外はバスや電車は1~2時間に一本は当たり前です。逆に車は一家に一台ならぬ一人一台、家の敷地にズラズラ~と車が並んでいるのが普通の景です。きっと此処に限らず、田舎の方はこんな感じですよね・・。

高齢化も進み、高齢者の運転が時折ニュースになってますが、田舎に住めば車がないと生活しづらく・・免許の返上にもなかなか至らないのというのは、よく解ります。

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便利な暮らし

「富山市」は今、公共交通機関で移動が楽な「コンパクトシティ化」をうたい一生懸命頑張っています。高齢化が進んでいる社会環境を考え、山に住む人にも出来るだけ街なかに出てきてもらい、公共交通機関を利用しやすい環境にしていきたいという取組みです。

私も「どこに家を構えるか?」と考えれば、出来れば大きめのスーパー、信頼出来る病院、子供が居れば学校が揃っていて、公共交通機関での移動が簡単な所・・・。元気な時はさほど心配もしませんが、歳がいったら~、具合悪くなった時は~、車もいつか運転できなくなるし~いろいろと考えてしまいます・・・。

不便な暮らし?

でも、そんな私が今暮らしているのは「山里」です。バスが一日4本の所です。昔は100世帯もあった集落だったようですが、今は20世帯を切っています。「限界集落」というやつです(バスがないのも仕方ないですし、ゴミや郵便、週1回移動販売車…こんな遠くまで来て頂き逆に有難いです)。

限界集落に至る過程を詮索するつもりはありませんが、働き盛りの世代が徐々に山を下りていき今に至ったのでしょう。山で仕事が成り立たなくなり、山を下りる時、子供たち世帯だけで下りる場合と親も一緒に下りる場合に別れたのでしょう。年長者は長く住み慣れた場所がやはり住み易く、離れたくない場合もあるでしょうし、それぞれの事情と言ったところだと推察します。

こんな具合で、山に残った年長者、逆に山を下りた年長者の車事情はというと・・、山に残った年長者は買出し・病院など外出はやはり車での移動を強いられます。冬の雪道は特に大変になります。逆に、山を下り、少し便の良い所に住むことにされた年長者は畑をしにここまで車で来られるんです。最初は運転される姿に「わぁすごい~」とただ思うだけでしたが、TVのインタビューか何かで「雪の日はこりゃ困る~かなわんちゃ」って話されてるのを見ると、人の手を煩わさずにと…頑張っておられるけど、やっぱり車など乗らずに行ける場所にスーパーや病院があればきっと楽なんだろうな・・・としみじみ感じました・・・。

逆に「街暮し組」では、仕事を離れた人で「畑をやりたい」と思いながら、車や免許を持たないことで、それを実現出来ずにいる人も多くおられるんでしょう・・・。

どちらも何かが欠けると成り立たなかったり、無理しておられたりするんですよね・・・。

畑が元気の源

先ほど紹介したこの集落の年長者はみな80代、90代です!!ビックリするくらいお元気で若々しいです!!!「おじいちゃん、おばあちゃん」じゃなく「おじさん、おばさん」です!!!私なんかより元気で生き生きして見えるし、若い私の方が(ここでは若い方になります(笑))体が思う様に動かずウダウダやっていて「あっ、おばさん(おじさん)が頑張ってる!私も頑張らなきゃ~!」といつも力をもらっているぐらいです(恥ずかしい・・)。

長く畑や田んぼをしてこられ既に体が鍛えられているのもあるでしょうが、やっぱり自然の下で体を動かし、畑や山菜などの収穫の喜びも得たり~そんなことが若さの秘訣なんだろうなぁ~とおばさん達を見ていると思うんです。

こちらが立てば、あちらが立たず・・

山や畑のある処に住めばスーパーや病院が遠い、車は手放せない。大きなスーパーや病院・交通の便の良い所に住めば、畑が無い、畑のできる所に出かけていくには車が必要。人がばらけて住めば公共交通機関が行き届かない。公共交通機関を利用しやすい場所へ移り住めば畑をやれるような広い土地が無い・・。

「暮し易い」とは?

富山市には中央辺りの広大な丘陵地に「市民農園」があります。先日、たまたまその市民農園の傍を車で通りかかりました。その日は晴天で立山連峰がきれいに眺望出来ました。皆さん本当に気持ち良さそうに、生き生き畑で作業されておられるように見え、こちらまで元気をもらった感じでした。

私自身も7年足らず山里に暮らし、山里に暮らす・通う年長者の人達の暮らしておられる様子を見て、「便利な暮らし」がイコール本当に「暮ら易い」ってことなのか?と今は疑問に思うのです・・。自分が高齢者と言われる年齢になった時どんな生活を望むんだろう・・?

何を「暮し易い」とするかは人それぞれでしょうが、自然の中で多くの時間を過ごすことの意味は大きいなぁ~と今私は感じています・・。

街に暮らす人も、そうでない人も、高齢化が進んでいる現在(その後は既に人口減少の社会に向いつつあるのでしょうか…)、どんな形の暮らしが実現しやすく、うまく回って行くのかはまだ分からないですが、「どこに家を構えるか?」を考える時、出来れば大きめのスーパー、信頼出来る病院、それに「畑」が揃っている、できればそこに公共交通機関が備わっている…そんな場所が増えるといいな~と願ってしまいます。

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