ここのところ夏日のようなお天気続きでしたが、今日は久しぶりの雨です。畑も庭もホッと潤って喜んでいるように見えます。
今回は、雨にまつわる季節逆戻りの話をしてみます。

もっともっと積もって行きます(汗)
富山に来てあちこちの家を見ていて気づくことの一つに「雨どいがない」があります。もちろん全てではないですが、雨どいのない家を多く見かけます。
これは冬に雪が降り続いて屋根にドンドン降り積もり、それが今度は少し融けると言う…そんなことを繰り返しているうちに次は軒先に氷柱(つらら)が出来始めて、氷柱は日に日に育ち、あっという間に長さ1m程になり、終いには1階の屋根に到達するのです。融けてきた屋根雪(先には太く長い氷柱付き)は軒先にどんどんずり落ちてきて、雪は軒先で内巻きにカールしたようになって、雨どい(があれば)には大変な荷重がかかることになる訳です。

2階の窓から氷柱(檻)ごしに景色を見る
屋根(家は瓦屋根ですが)には雪止めのついたものを使う場合とそうでない場合があって、軒下や周りの状況、降雪量等により仕様を変えるようですが、積雪量の多い地域では雪止めのあるなしに関わらず、雪は緩まないと落ちませんし、そのうちに建具の開閉がきつくなってきてしまうので屋根に登り屋根雪を下す作業がもれなく付いてきてしまいます。積雪の重さは北陸では、1㎡で積雪深さ1cmあたり3kgと言われています。と言うことは、高さ1mにすると300kgですが、融けて締まって来るので実際にはその何倍かの重さになります。屋根全体では恐ろしいほどの重量となります。雪止めをつけていない場合は緩んでくれば雪は融けだしある日一気に滑り落ちます。表層雪崩の様な感じで、家に居ると地震かと思うほどの振動があります。2階の屋根雪はまずは1階の屋根の上に落ちます。
最初の頃は割れた瓦は春に瓦屋さんに来てもらい直していましたが、毎年毎年になると費用もバカにならないし嫌気もさしてきて、だけどそのままにしていると雨漏りしてしまうので、最近は割れた瓦の所に鉄板を挟んでごまかしていました。鉄板を挟んだ後、初めて雨が降った日「トントントン…」「ん?何の音?」まるで木魚の様になり続けて音が耳についたもんでしたが、少しすると「雨が降ってきた」と分かる便利さを喜び、最近では全く気にならず一体化し子守唄でも聞いているかのようでよく寝られました。人の順応性は凄いもんです(笑)。そして、この春は2階の瓦まで割れ、もう手に負えないと久々瓦屋さんにお願いし、割れていた瓦を全部刷新(祝)。
そしたら今朝雨が降ってる音に気付かず寝坊です(寝坊は得意でいつものことなんですが)。
木魚は来春までお預けです(笑)。いやいや木魚の音は聞かないに越したことはないですね~。
スポンサーリンク